◆年収と外見について
「最も感動的だったのが、ある男性が登録したのですが、その人に『どういう女性がいいですか?』と聞いたら、『愛情深い人がいいです』と返事されたんです。その人は、外見もよく、年収も高く、誰もが憧れるような職業で、もっと様々な条件を持てる人でした。そのすぐ後に、ある女性が登録しました。
その女性も、若い上、とても美しく、職業もしっかりしたもの。さぞかし、年収や外見にこだわりがあるかと思っていたら、その方も『愛情深い人がいいです。付け加えれば、目が大きな人がいいですね』と話しました。『あれ? これって……』と勘が働き、2人をお互い1回目のお見合いでセッティングしました。案の定、2人は1回目のお見合いの後すぐに退会して婚約。ご成婚にいたりました」
こんなスピーディーな決心にも関わらず、お見合い結婚の離婚率は恋愛結婚の四分の一というデータもあるそうだ。
「身元をきちんと提出しているため、トラブルが少ないんです。いわゆるダメンズなどは少なくて、男女ともにいわゆるいい条件の人が多く登録しています。また、結婚相談所に入っている男性は結婚力の高い人が多いですね。一般的に結婚において男性のほうが、責任が重いのでシビアに考えています。そのため、根本的に男らしい人が多いです。外見などがタイプではなくても、会ってみると素晴らしいと感じる人が多くいますよ」
つまり、世間で探す方がハズレを引く可能性が高いということだ。
「多くの人は『結婚したら幸せになれる』と思っていますが、そうではないですよね。人生いいときもあれば、悪いときもある。夫婦で『幸せの定義』を話し合って、微調整しながら、お互いの理想に向かって歩いていける。それが幸せな結婚だと思うんです。そういう話し合いができる関係性でいるためには、最初から『どう生きていきたいか』という話ができていないと難しいのではないかと思うんですよね」
まさに結婚はゴールではなく、スタートなのだ。それを自覚した結婚ができるのがお見合いというシステム、というわけだ。
次回は、富裕層の相手選びに迫る。◆次回