アコーディアゴルフは27日、定時株主総会を東京都内で行い、旧「村上ファンド」残党とされる3グループの代表者として三浦恵美氏が質問に立った。事件以降は表立った行動をすることは珍しく、質問8連発で経営陣に迫った。出口戦略の成否がかかる勝負どころ。配当性向についての考え方や、ゴルフ場のオーナー権利を切り離す策などについて、他の株主から賛同する拍手が起きる場面もあった。
旧村上ファンドは、事件以降は村上世彰氏は表に出ることはなく、側近だった三浦恵美氏が後釜でもある「レノ」の代表者として出席していた。グループを合わせて約28%ほどの保有比率となる。この日は、レノ、南青山不動産、C&I、そして、三浦氏個人の持ち分も合わせて、1人2問までというルールだったために、8個質問する権利を要求し、質問を行った。それは次のとおり。
◆配当性向の引き下げは株主への裏切り
◆ビジネス・トラストの他にどんな策を検討し比べたのか
◆(レノが)二度に渡り、PGMとの統合の話し合いの場を提供すると申し出たが断っているが、どういうことか
◆ビジネス・トラストが、PGMとのインサイダーの懸念があるとすれば、もしも、なくなれば前向きに統合の検討をいただけるのか
◆ビジネス・トラストでの資産売却のスピード感は? 総株主還元性向も(現在の配当性向である)90%を上回るのではないか。極端に言えば300%、500%になることもあるのではないか
◆中期経営計画はすぐに発表するべきだった。株主への説明責任はどう考えるか
◆ビジネス・トラストの上場できる可能性は
◆ビジネス・トラストが上場できない場合の経営責任は
主に言いたいことは3点で、配当性向下げ、ビジネス・トラストはうまくいくか、PGMとの経営統合だが、出口戦略のカギを握る「ビジネス・トラスト」というスキームが曲者だ。あるベテランの経済ジャーナリストからは「村上ファンドの影響力を削ぐための焦土作戦だろう」という声も聞こえる。