サッカーW杯ブラジル大会が現在行われているが、世界各国の株式市場でトレードのボリュームが軒並み落ちる現象が発生していることが前回2010年の南アフリカ大会のデータでわかっている。例えばチリの取引量は、チリの試合中は99.51390%以上もダウンしているなど、特に南米において、大きなボリュームダウンの現象が欧州中央銀行(ECB)のデータで確認されている。今回はどうなっているのか。
世界最大のスポーツイベントンおひとつであるサッカーW杯。今や世界300カ国以上で試合中継が行われているために、ついつい試合にアクセスしたくなるのが人情。トレーダーたちも試合が気になるという結果が如実に表れている。
4年前の南アフリカ大会で、15カ国の株式市場の動向を調べた欧州中央銀行のデータによると、自国の代表チームの試合の際には30%以上が低下するということが判明した。また、ゴールなど試合経過の影響を受けて、瞬間的に5%以上は取引量が落ちるという。ちなみに、ハーフタイムは少し回復が見られるそうだ。
特に減少割合が大きいのは、南米とアフリカだ。
南米 -77%
アフリカ -63%
米国 -43%
欧州 -38%
その一方で、英国は自国と他国の試合での割合が逆転している。英国の試合中は、マイナス29%に対して、他の国の時はマイナス32%となっている。他国を応援しているということではないだろうが、ブックメーカーなど他の賭けを楽しんでいるのかは分からないものの、珍しい国もある。
全体には、欧州のトレーダーよりも、南米のトレーダーの方がサッカーが気になって仕方がないのである。