年収29億円の鳩山邦夫氏、相続税支払いで株譲渡、兄は鳩山会館を相続

 衆参両院は、国会議員の昨年2013年の1年間の所得報告書などを公開した。ゆかしメディアは公開資料に基づいてランキングを集計し、1位は3年連続で鳩山邦夫氏となり、29億3700万円だった。相続したブリヂストン株の売却益が大きく、この額は制度が始って以来の史上最高額。一方、引退した兄の由紀夫元首相は、一族の象徴でもある鳩山会館を相続している。あまりの巨額のため、相続でともに苦労した跡をうかがうことができる。

相続された80億円のブリヂストン株

 邦夫氏と由紀夫の2氏は、2013年2月に亡くなった母の安子さんから、ブリヂストン株を合わせて80億円以上も相続を受けていた。相続税の支払いがあるために、その多くは売却に充てている。ちょうどアベノミクスも株式市場も良かったことも手伝って、総所得のうちの28億7579万円が売却益となった。ランキングは次のとおり。

1 鳩山邦夫 29億3700万円
2 今村洋史  1億3400万円
3 岡本三成   9300万円
4 桜田義孝   8500万円
5 河野正美   8200万円
6 新谷正義   7300万円
7 小渕優子   7100万円
8 神山佐市   6600万円
9 鴨下一郎   6500万円
10 小沢一郎   5800万円
※敬称略 ※10万円以下は切り捨て

邦夫氏は前年が3億4625万円で、その際にもブリヂストン株の売却譲渡益が2億9000万円以上もあった。だが、今回はその約10倍である。タイミングとしては、相続税の支払い期限、株価上昇、証券優遇税制が終了する、この3要素が揃っていた。そのため売却するタイミングは昨年しかなかったことになる。

 邦夫氏の13年の年収内訳は次のとおり(1000円以下切り捨て)。
歳費など1959万円
株式配当金1152万円
不動産収入1693万円
雑所得1371万円


鳩山邦夫氏
 これを見てもわかるが、ほとんど投資家である。もしくはオールドマネーの資産家である。さらに同時に公開された資産補充報告によると、文京区本郷5丁目、本駒込6丁目などの不動産資産もそれぞれ相続によって保有している。

 相続で言えば、小渕優子氏も元首相の父・恵三氏から不動産を受け継いでおり、その相続税の関係で譲渡益が加わり7位に入った。

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