年収29億円の鳩山邦夫氏、相続税支払いで株譲渡、兄は鳩山会館を相続

鳩山会館


鳩山会館(東京都文京区)
 邦夫氏だけではない。こうした話題は鳩山家のためになるのかという気持ちにさえなってくる。政界は引退した兄の元首相・由紀夫氏にも動きがある。

 高級住宅街である文京区音羽の大豪邸「鳩山会館」。これが、昨年2月11日付で、由紀夫氏の名義で相続をされていることが不動産登記簿で確認された。

 主な土地は4264平方メートルで、地下1階地上3階建ての時代を感じさせる洋館だ。さらに、文京区音羽の高級住宅街にある「鳩山会館」は資産価値50億円以上ともされている。現在は一般にも開放されて見学は自由だが、兄弟の祖父にあたる元首相の鳩山一郎氏から代々続く歴史資産だ。要人を迎えたり、数々の会談が行われるなど鳩山家の迎賓館であった。

 民主党時代に政権を奪取して首相にまで上り詰めた由紀夫氏。政治とはお金のゲームでもある。安子さんによる金銭的な支えがあればこそ、という部分は否定できないだろう。また、お金があるからこそ、過去には無申告による脱税の疑いで捜査が行われたこともあった。時効だったことで日本の政治史を揺るがすような事件にはならなかったためか現在は世間では忘れ去られようとしているが、大資産家ならではの話だ。しかし、現役首相の税金に関するスキャンダルは、大蔵省事務次官経験者だった父・威一郎氏が聞けば何を思うだろうか。汚点として残ることは間違いないだろう。

 相続で細っていく名家は多い。そこは、鳩山会館が現在は入場料を徴収するなど、かつてのような気前の良さはないことでもわかる。

 邦夫氏の二男である二郎氏が福岡県大川市長となった。安子さんの父でブリヂストン創業者・石橋正二郎の地盤でもある。待望の鳩山4代目のデビューであり、名家の希望でもあるだろう。度重なる相続を乗り越えて、名家がどこまで権勢を保っていくことができるのだろうか。

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