京都府の年収1000万円比率と世帯年収、1位精華町

高所得世帯の正体は大阪に通勤するビジネスマン

 精華町は、京都府南西に位置する関西文化芸術研究都市の一角を占めている。地域的には「けいはんな」と呼ばれ、京都・大阪・奈良からそれぞれ一文字ずつ取っているのだが、古都京都とは趣が違い、関東の人にとってあまり聞き覚えはないかもしれないだろう。


 ここは、大阪と奈良に面するニュータウンで国の施設、研究機関、有名私立学校があることや、さらには大阪、京都、奈良への交通の便の良さから、新興住宅街として大企業勤務の高年収ビジネスマン、さらには国の機関に勤務する職員らが新たな住民として定着した。当初の計画では民間企業の誘致も計画されていたが、計画は思い通りに進まずに、実際にはベッドタウン化してしまった。大阪、京都の中心街まで30分前後での移動が可能なことが、結果的にそうさせたのだろうか。

 世帯年収1000万円以上の比率が18%以上という異様な高さとなっている。

 2010年の国勢調査で、京都府はすでに人口減少に転じている。しかし、精華町と隣接している京田辺市、木津町、宇治市などの人口は微増ながらも増加中。京田辺市は、同志社大、同志社女子大があるため20歳前後の人口は微増が続く。こちらも精華町と同様に、交通の便の良さからベッドタウン化しているためか世帯年収は高い。
 
 宇治市は六地蔵、伊勢田町など古くからの高級住宅街を抱えており、ニュータウンとは違う趣を持つ。

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