「ヴィクトリアズ・シークレット」などで知られるリミテッドグループ創業者レス・ウェクスナー氏(77)が、オークションで落札したフェラーリの権利関係が実はクリアにされていないまま出品されていたとして、オークションハウスを相手取って、落札代金1100万ポンド(約12.5億円)の返還などを求めて訴訟を提起したことが、英紙デイリーメール電子版の報道でわかった。
今回問題となった車はフェラーリ375-Plus(1954年製)で、今日までに数々の困難を乗り越えてレストアされて蘇った伝説の名車だ。生産されてから現在までの歴史は一言では語り切れないほどで、まさに人間以上の波乱万丈の歴史とドラマが刻まれた名車だけに、注目度も抜群だった。※詳しくはリンク参照。
フェラーリ375プラス(主催者HPより)
盗難、レストア、相続などこれまでの権利関係は実に複雑怪奇であり、本当の意味で「事故物件」であったが、ウェクスナー氏は約1100万ポンドで落札したのだった。
ただ、フェラーリ375-Plusの所有権がクリアーにされているものだと思っていたというが、実際にはそうではなかったというのだ。オークションハウスが昨年2013年に所有の権利をきっちりと買い取ったことになっていたらしいが、訴状には「所有者との間に所有権をめぐる訴訟が係争中であるにも関わらず、出品して売買を成立させた」とウェクスナー氏側は主張しているという。
本当にとんでもない名車だ。