日本の超富裕層資産の約200兆円が今後30年で相続移転

日本の資産移転196兆円

 日本国内に話を移すが、日本人の超富裕層の総資産のうち1兆6450億ドル(約196兆円)が動くと推計されている。これは世界で2番目に大きな額となるが、移転する資産額が大きいものを国別に並べると次のようになる。

    資産移転額  総資産割合
米国  6兆400億ドル 63%
ドイツ 1兆6450億ドル 64%
日本  1兆6450億ドル 68%
英国   8300億ドル 57%
ブラジル 5600億ドル 68%

 上位の5カ国で世界全体の約3分の2という高い割合を占めることになる。特に、米国は6兆ドルという日本とドイツの3倍以上の資産が次世代に移転することになる。また、先進国は総じて高齢化が進んでいるということもあり、総資産のうち6割以上が動くということになる。

マレーシア 77% 8500億ドル
台湾    76% 1700億ドル
フランス  73% 4150億ドル
日本    68% 1兆6450億ドル
ブラジル  68% 5600億ドル

 資産移転の割合では、アジアのマレーシア、台湾、日本が上位を占めているが、70年代、80年代に超富裕層になったオールド層のマネーが多いと推計されているからだ。一方で、同じアジアでも中国は27%、4250億ドル、インドは40%、4100億ドルと資産移転割合が低い。こちらは、年齢層が若いということが理由だ。いずれにせよ、日本は世界的にも大きな資産移転が進んでいく。


超富裕層の今後の人口推計

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