中国共産党幹部がマネロンした京都・河原町の奥座敷

 中国共産党で胡錦濤前国家主席の側近だった幹部の令計劃氏が党から規律違反の疑いで調査されている件で、資産総額は370億元(7000億円以上)とされる資産のうち、京都市内に取得した不動産が割烹旅館「潤心庵」であることがわかった。すでに居住用に一部はなっている模様で、名義も昨年、有名なペーパーカンパニー設立代理会社になっている。

現れた「PTN」

 豊臣秀吉の正室ねねが、秀吉の菩提寺に建てたことでも知られる高台寺。ねねの道と呼ばれる観光客が行き交う京都でも最も有名な観光スポットで、手っ取り早く古都・京都らしい空気を味わうことができるところでもある。実はこの近くに、中国共産党幹部がマネーロンダリングのために不動産を取得したと、地元や在日中国人の間では話題になっているのだ。


赤印が該当不動産(グーグルマップより)
 ねねの道から石畳の路地を入ったところに、かつては老舗の割烹旅館「潤心庵」があった。関西の建設会社や不動産会社など所有権が転々とし、土地・建物には、京都市や神戸市が差し押さえた形跡も残っている。だが、そのあとにきな臭い名義が登場してくる。

 その名前は、2014年2月に中国人たちがよく利用することど知られる「PTN」という有名なペーパーカンパニー設立助言会社が出てくるのだ。

 登記簿によると、この土地・建物は、敷地面積は約250平方メートル、木造瓦葺2階建てで、1階108平方、2階89平方メートルとなっている。平成15年2月に新築されたもので、築年数はまだ浅い。

 関西のマスコミ関係者は「外国人観光客もひじょうに多いので、中国人がいても全然目立つことはありません。それでも京都の地元界隈では知る人ぞ知る話となっていました」と話す。日本のエージェントを通じて購入したと見られ、取引価格は定かではないが、不動産価値としては6、7億円くらいではないかという。

 木造建築物であるが、実際には致命的なほどに道幅も狭く古い建造物の密集地帯であるために、建築制限もあり、実際には投資用不動産としての魅力には薄い。それでも、マネーロンダリングを目的とするのであれば、京都市内の一等地に土地を保有する意味は大きい。

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