「本当は怖い不動産投資」大島てる

立場で見方は正反対に

 不動産取引には様々なトラブルはつきものだが、事件や自殺などが起きたいわゆる「事故物件」についての専門家や参考となる指標がないということで、自分で作ってみようと考えたのが始めるきっかけだ。

1権利上の瑕疵(弁護士)
2物理上の瑕疵(建築士)
3それ以外の事故物件などの瑕疵(?)


大島学氏
 1と2の瑕疵については専門家がいるものの、3については専門家がいないという事情があった。大島氏はニュースで報道された物件を自身で現場に行き、聞き取りなどをして裏付けを取ってサイトに反映させていたが、すぐに現在の第三者の投稿にゆだねるというスタイルを取っている。

 不動産投資家側にとっては不利な情報公開だとは思うがいかがなのだろうか。「不動産投資家は物件を買う側に回るのでその時は消費者になります。変な物件を掴まされたくはないでしょうし、入居者にも自信を持って勧めるための参考にもなります」と話す。

 見る立場によって見方も違ってくるのがこのサイト。以前、サイトを参考にして物件を購入したオーナーが大島氏に感謝のメッセージを送ってきたという。しかし、そのマンションで事件が起きて書き込みがなされると、怒りのメッセージを送ってきたのだという。 人間は立場が変われば見方も変わるということがわかるエピソードだ。

 サイト運営者だけに、大島氏は不動産投資の怖さを誰よりも知る。

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