都心億ションの中国人「爆買い封じ」に値上げで対抗? ブリリアタワーズ目黒

投資目的では割に合わない値付けに

 「ちょっと恥ずかしくなります」。

 そう話すのは、上海生まれで東京在住の30代中国人起業家のA氏だ。 中国人による「爆買い」報道の特集が、メディアではよく組まれている。確かに、これほどの購買力は現代の日本人の常識には考えられないスケール感があるため、在日本の中国人富裕層でさえ、びっくりすることもあるほどだ。

 A氏の元にはすでに、親しい中国人から超高層タワーマンション購入の相談も何件か実際にあったという。湾岸エリアをはじめ都心エリア、その中にはブリリアタワー目黒もあったという。質問は様々だが「晴海のタワーの縦一列、購入できないかという、質問を受けたこともあります」ともいう。高級品、ブランド品などの買い物ならば良いのだが、これがタワーマンションなどの不動産は管理が必要なために、それが厄介でもある。

 投資目的で、しかも管理費や修繕積立金を支払う意識が希薄。さらには、ゲストルームの独占はおろか、自室の部屋までも宿泊予約サービスサイトの「Airbnb」(エアビーアンドビー)などを使って又貸しを平気で行い、転売までのコストを稼ぐ、とまったく抜け目がない。

 投資用として購入を検討しようと、ブリリアタワーズ目黒のモデルルームを訪れた40代の投資家男性によると、売り場の担当者に中国人の動向について質問をぶつけたところ、「よく同じ質問をされるが、投資目的で購入するには割に合わない価格になっている、という答えが返ってきた」と話す。

 これが爆買い封じの一つなのか。

1 2 3
よかったらシェアしてね!
目次
閉じる