【ロッテお家騒動】火種残る「L投資会社」「光潤社」巡る戦い

◆ロッテ本社4階にある「奥の院」
 昭和42年に資本金2000万円で設立された「光潤社」が過去から現在にいたるまで、ロッテという巨大財閥の頂点に位置する構造は変わっておらず、ロッテHDの株式約27%をいまでも保有している。2年ごとに役員の改選が行われるのだが、こちらは現在でも創業者の武雄氏が代表者を務めている。

 わずか従業員3人程度の会社ではあるが、過去の朝鮮日報の報道によると、企業価値が約4兆4000億ウォン(約4600億円)、1株あたりの価値に換算すれば約1億1200万ウォン(約1200万円)になるのだという。この光潤社を掌握しないことにはロッテを掌握したことにはならない、と言ってもあながち言い過ぎではない。

 前出関係者は「代表者と筆頭株主は武雄氏でしたが、兄弟お二人に株式が贈与されているとも言われています。宏之氏がクーデターに出たように強気の姿勢を崩さないのは、光潤社の筆頭株主になったからではないか、という情報もあります」というくらいだ。宏之氏、昭夫氏ともに取締役に名前を連ねているが、宏之氏が長男ということで光潤社株について何らかの贈与を受けた可能性は否定できない。

 韓国メディアではドロドロした部分まで報道しており、武雄氏の秘書室長を約25年務めてきたキム・ソンフェ氏が退任したのは昭夫氏が関わっているとしたり、宏之氏がL投資会社の代表人事もニセの委任状が出された主張したり、本当に韓流ドラマのようなエピソードが多数出てくる。

 これが終わりとは思えない。

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