安倍晋三首相が12月26、27日でハワイ島の真珠湾を訪問することが決まった。アメリカのオバマ大統領とともに犠牲者を慰霊し、最後となる日米首脳会談も行う予定だ。日本の現職首相が真珠湾を訪れるのは初めてとなる。
今回の安倍首相の決定に対し、ホワイトハウスは驚いたとしながらも、今年5月、オバマ大統領が現職のアメリカ大統領として初めて広島を訪れたこととからも今回の行動は自然であるとし、評価できるととらえている。
2016年5月、広島を訪れたオバマ大統領と安倍首相/GettyImages
なお、訪問の目的はあくまでも真珠湾攻撃の犠牲者追悼であり、ホワイトハウスは安倍首相に謝罪を求めるものではないと考えている。
今回の決定は電撃的なもののように感じられるが、ここに至るまでの伏線はあった。日経新聞の報道によると、まず、オバマ大統領が広島を訪れたときも、次は安倍首相が真珠湾を訪れる番だという密約に近いものを交わしていたという。
それについての具体的なアクションはしばらくなかったが、トランプ氏がアメリカの次期大統領に当選したのち、安倍首相はいち早くトランプ氏と会談を行った。日本は世界でもっとも早く首脳がトランプ氏と会談した国となっている。
オバマ陣営は日本のこの行動に対して不快感を示していたという。今回の真珠湾訪問正式決定は、オバマ陣営との密約に対する返事であり、4年間付き合ってきた現政権に対する仁義でもある。