脱税した人ってその後どうしているの?
税金完納計画を立てる磯貝清明氏
そこに重加算税として6000万円が加わり、さらには、今後は刑事罰としてさらなる罰金が課される可能性が濃厚。返済の金額は2億円を優に超える。
【1】悪質ではないもの
(当初の申告納税期限から2カ月は約4.7%、それ以後は14.6%の延滞税)
【2】少々悪質なもの(15%の加算税)
【3】仮装・隠蔽など悪質なもの(追加税額約40%の重加算税)
【4】悪質でしかも巨額のもの(刑事罰)
磯貝氏は【1】の延滞税はもちろんだが、そこにさらに【3】が課され、今後は【4】が課される模様だ。サラリーマンの生涯給与以上に相当する金額を納税しなければならなくなった。
「僕が踏みこまれた時は、いい頃よりもお金は減っていたし、事業や投資で何年もピークを続けていくのは難しいと思うし、脱税で実際に消えていってしまった人も多いと思うんですよ。僕は絶対に完納して、そういう人たちに見てもらって、もう一回頑張ろうと思ってほしいです」
ハデに儲けて、その後は脱税が発覚し、そのまま消えていく。時代の寵児たちの姿はその後、誰も知ることはない。言われてみればそうかもしれない。脱税の後、国民の義務を怠った責任の重さを痛感していることだろう。
「僕はたとえ何年かかっても完納するつもりですし、ささやかでも、こんな僕の経験が役に立つのなら、すべてお話します」
納税のシーズンが近づいて来るが、磯貝氏の話に耳を傾ければ、いかに納税が義務として大切か、また、それだけに罰則もいかに重いかを知ることになるだろう。(つづく)