まさか東京でマネーロンダリングが行われていた?

 高い税金を取られたり、あるいは裏のお金などの場合は表に出てしまうと捜査対象にもなりかねず、危険が及ぶ。それなら…。

 事情をよく知る人物は「カジノの中で、換金してしてしまえば、カジノから出たお金ということになって、きれいに洗浄できたことになります。あとは金塊にして換金したり、VERTU(高級携帯電話)を買って、それをお金に換えたり、そういうことは普通に行われていると聞きます」という。

 しかし、ここ数年は、マネーロンダリングに対しては、当局がとにかく厳しく対処するようになった。だが、日本はどうだろうか? 英国人社長が数十億円を簡単に海外に持ち出していることから、ある意味で日本に持ち運んだり持ち出したりすることは難しいことではないのかもしれない。

 では、日本の競馬に目をつけたとしたらどうだろうか。これも立派な国家のお墨付きを得たカジノであることには違いない。あるマネロンを企む組織が、日本中央競馬会をターゲットにしたとしても、何ら不思議ではない。少しくらい損失を出しても、洗浄するのが目的なら、それも良しだ。

 ただ、惜しむらくは、刑事告発前には資金の移動を押さえる権限は税務当局がないことが支障となったこと。また、社長のパスポートを没収したものの、日本の英国大使館が再発行した(紛失したと偽って)ことなど、様々な壁があったことも事実だ。もしも、税務当局が完全解明できていれば、すべてが明らかになっていたと思うと残念でならない。

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