M・モビアス氏が予想する2010年の富裕層の動向

米国経済の弱体化で世界経済の覇権は?

 世界経済の主役ながらも、その力は相対的に落ちているように見える米国経済。一方、中国など台頭してきている新興国。はたして2010年は覇権を巡って大きなパラダイムシフトが起きるのかどうか。

 ◆以下モビアス氏の話
オバマ大統領は必ずや再選したいと思っているので、米国はこれからも国債を発行し続けるでしょうけど、そろそろ債権国は債権を破棄したいと思っているでしょう。無理やり買わされて嫌がっている中国はもう2兆ドル、日本は8000億ドルもそれぞれ米国債を保有しています。ロシアや台湾も随分、持っていますね。

 もしかしたら、グローバルパワーのパラダイムシフトが起きるかもしれません。少し中国の動きに注目したいと思います。今、中国は資金を米国ではなく、資源国にシフトさせていますが、そういう時代が来るのではないかと思います。中国はアフリカや南米の鉱山会社を買収したりしていますが、どんどん影響力が大きくなっているのが現状です。中国は覇権を握りたいと思っていますからね。

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