今年は『金』の買い時を探れ(三村雄太氏の予想)

今年の投資戦略は?


三村雄太氏
 「あまり当たらないのですが」と前置きした三村雄太氏。マクロやファンダメンタルズから市場の予想をするのは、あまり得意ではないという。しかし、資産10億円目前まで達している卓越した相場観で、予想をしてもらった。巷でも心配される米国はもちろん、中国が内包するリスクが顕在化する可能性もあるという。

 以下三村氏の話

 今は米国が国債をどんどん発行したり、どこの国も金融緩和をしたりして、お金があふれているジャブジャブの状態です。ドルに対しては相変わらず不安があるため、二番底や、よく著名な方々の言う金価格が上がるというシナリオはかなりあり得ることだと思います。2年以内に二番底の懸念があると思いますし、そこで金価格も同時に下がると思いますし、この先5、6年を見ておけば、その下落するタイミングで買うといいのではないかと思います。

 米国の銀行は昨年だけで、130行近くつぶれています。住宅価格の下落などの影響で、ついには米国の銀行は時価会計をしなくていいということになってしまいました。かつては日本の銀行に対して、しつこく時価会計を要求して従わせてきたのに、です。米国が自分からそれを止めるとは…。その背景には、住宅バブル崩壊直後に破たんした銀行の資産はまだ不良化されていませんが、今の資産はもう不良化されているということがあるのでしょうね。

 ちなみに、もう連邦預金保険公社(加盟する銀行の預金者を保護する米国政府系公社)は銀行がつぶれすぎたために、積み立てていた基金がなくなっているそうです。

 中国は不動産の価格が上がっていますが、銀行が不動産に融資をしすぎています。(株価や不動産価格が)ゆっくり上げていくのならいいのですが、急に上がりすぎていてバブルです。ただ、バブルが長く続くこともありますから、そこは何とも言えない面もありますけどね。

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