日本航空(JAL)株で奇跡の大逆転はあるか

所詮はマネーゲーム

 JALは「100%減資見通し」という報道が相次いでいる。この言葉の意味は、既存の全株主を株主でなくしたうえで、新しい出資者に出資させることになる。もっと端的に一言でいうなら将来は「紙くず」になるということ。今の売買は、2月19日までの短期決戦で稼げるかどうかのマネーゲームというわけだ。

 「JALは、通常とは大きく異なる『事前協議型』の経営破たんです。通常の経営破たんは、「寝耳に水」的にいきなり経営破たんし、その後再建策が練られますが、JALは経営破たんが前段に散々情報のリリース&再建策が練られ、その後経営破たんしました。そして、リリースの内容に100%減資は標準装備で付随していました。これほどの前振りがあるからにはほぼ確定だと考えます」

 確かに、事前協議型の経営破たんは珍しい。多くの企業は突然死を迎える場合がほとんどだ。だが、JALほどの大企業が急に破たんすれば、影響が大き過ぎるという配慮から、『予告』として、これだけ前振りを長くしていると考えるのが自然だ。

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