フィギュアスケートは野球と並ぶ人気
ざっと見ていくと年間の活動費用は、2、3000万円は必要になってくるだろう。ただし、気付いた読者もいるだろうが、関西大学、中京大学は専用のリンク、トレーニング上を持つ。今回バンクーバー五輪に出場している高橋大輔、織田信成、小塚崇彦、安藤美姫の4選手は関西大、中京大に籍を置いており、メリットを受けることができるという。
「選手は国内、海外を行ったり来たりですが、国内で自由に使うことのできる練習拠点を持ち、しかも学校にコーチもいるので、今の選手たちは昔と比べて恵まれているのではないでしょうか。トップ選手でも国内の費用負担が軽くなっていると思います」(前出の元関係者)
これは、フィギュアスケートの存在がメジャー化したことが大きい。学校や企業にとっては、資金の一部を提供してでも選手を囲うことが大きなメリットになったからだ。
ちなみに、Gooリサーチが一昨年に実施した「子供が好きなスポーツ選手」ランキングで、男子は1位「イチロー」(20.1%)、2位「中村俊輔」(13.7%)、3位「松坂大輔」(8.5%)に対して、女子は1位「浅田真央」(36.7%)、2位「安藤美姫」(16.5%)と2人で過半数を占めてしまった。今や、野球と並ぶメジャースポーツだ。
浅田真央選手
フィギュアスケートを取り囲む環境が昔とは全然違うことを雄弁に物語っている。スター選手を軸にしたビジネスが展開されているからだ。