「私の滞在に日程を合わせなさい」
ミラノのファッションウィークは、2月24日から3月1日まで開催されるが、このうちアナ・ウィンターが滞在するのは、2月26日から28日までのたった3日間。その後パリコレクションへ飛び、3月7日にはアカデミー賞授賞式出席のため、LAへ向かうのだという。そこで彼女がとった行動とは―
「私の3日間の滞在に合わせて、主要なショーの日時を変更してほしい」。
そうミラノのファッションウィーク関係者に要請したのだった。
その評価は絶対、とされるアナ・ウィンターの要請。ドルチェ&ガッバーナ、ジョルジオ・アルマーニ、フェンディ、プラダなど世界最高峰のファッションブランドは、日程調整をするしないで、てんやわんやの大騒ぎに。
何カ月も前から準備をし、ホールや歴史的建造物などを会場として押さえ、何十人ものモデルをブッキングし、スタイリストやヘアメイクを含め関係者の数は100人は下らない。世界中のジャーナリストも招待している。関係者にとってはいい迷惑だ。
これには、ミラノ市長も大激怒。「たとえそれがアナ・ウィンターであっても、ショーの日程に関わる自由を奪うことはできない」とイタリアの新聞に語り、ますます世論はヒートアップ。結局数日後、メジャーなブランドであるフェンディとプラダが予定通り25日に開催することを決めたのを受けて、すべては元通り行われることになりそうだ。