伊ファッション界の大御所をビビらせた女帝の一言

女帝の地位は低下する?

 なんともお騒がせな話。彼女のドSぶりは映画で描かれたほどに有名で、映画『プラダを着た悪魔』ではメリル・ストリープがアナ・ウィンターを題材にしたとされるファッション誌編集長を演じ(アナ・ウィンターは、自分との関係を否定しているが)、「台風でも飛行機を飛ばせ」「発売前の『ハリー・ポッター』の新刊を手に入れろ」など、笑ってしまうほどの横暴ぶりがみどころのひとつとなっていた。

 また、彼女の冷徹かつ完璧主義な仕事ぶりがわかる密着ドキュメンタリー映画『ファッションが教えてくれること(原題:The September Issue)』も、2009年全米で大ヒット。そのファッション界への影響力と注目の高さを、改めて知らしめたばかり。

 ただ、どんなに才能があって影響力が強くても、ファッション界は不況。米ヴォーグ誌の売上げも年間で約15%も落ち込んでいる現状では、その影響力はどこまで維持できるのか、少々疑問ではある。

 低価格のファッションブランドが売上げを伸ばし、ショーはネットでライブ配信されるようになり、ステイタスという言葉がファッション界から薄れつつある昨今。雑誌の独占的な地位は、ますます揺らいでいく可能性がある。女帝は現実をどう受け止めているのだろうか。

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