FXで4.5億円脱税の元ヒルズ族!その後

トッカンとは?

 「仕事場を拝見します」。


磯貝清明氏
 FXで証拠金を10億円にまで膨らませたが税務申告していなかったため、東京・六本木ヒルズをマルサに捜索された磯貝清明氏。事件となって以降は、自宅を埼玉県内の自身の会社に移した。その会社に、税務署の者だと名乗って4人の職員が訪ねてきたのだという。それは、通称「トッカン」と呼ばれる幹部職員だった。

 「トッカンの名刺に書いてある電話番号に電話してみると『トッカンです』と無愛想に言うので思わず受話器を置きました。税務署の知っている職員に電話してみると『ああトッカンですね。マルサは令状がなければ捜索できないけど、トッカンはなくてもできるんです』と教えてくれました。何度か来て、銀行口座や生命保険とか色々、差し押さえていきました」

 追い討ちをかけるようにやって来たトッカン。特別国税調査官の略称で、高額所得者や高額資産、大規模法人などを担当する調査官のことを指す。磯貝氏のすべての金の出入りが、彼らの手中に入ったのだという。修正申告を終えた後に徴税を引き継いだ関東信越国税局から幹部たちが、確定した税金を徴収するために来たのだった。

 国税局側がこの事件を、いかに大きいものと捉えていたかがわかる。

 ちなみに、磯貝氏は中小企業向けの公的融資制度を利用して5000万円を借りたところ、いきなりトッカンから電話。事業の運転資金のはずが「じゃあ、納税お待ちしております」と素っ気なく返されたという。泣きついて納税は3000万円に負けてもらったというが…。

 とにかく、金の出入りをすべて把握されているのだ。

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