最強の不動産投機集団「温州商人」の次の狙い

南京は騰がる?

 南京市の江北地域では、新しく250件の物件を売り出す予定だった。それらは、2LDKから3LDKで広さは80平方メートル~120平方メートル。平均価格は1平方メートルあたり9000元(約11万円)を予定していた。ところが、販売開始の数日前、ある温州商人から業者に連絡が入った。そして約40人の温州商人は、あわせて80以上の物件を買い、1平方メートル当たりの値段は1万元(約13万円)前後と当初の予定を上回った。

 温州商人たちは、南京の江北地域は将来発展し、不動産価格も上昇するだろうと見立てている。

 こうした温州マネーの流入について、業界関係者は決して歓迎していないようだ。ある関係者は「南京市の不動産価格は、このマネーの影響でしばらくは高値が続くだろうが、普通の人が買い求められない状況も継続する。非理性的な投資が続くと、南京の不動産市場は大変な問題が起きる」と警告していた。

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