ところで、本物?違法?
広州出身という誕生日紙幣の売り手は、3月に入って既に20件近くの取引を行い、売買総額は2200元以上(約3万円以上)になったという。彼は、こうした“誕生日紙幣”は全国各地から探し集めたもので、すべて本物だと説明した。
こうした売り手は上海や北京、広州などに集中して、買い手は紙幣の愛好家だけでなく、最近では20代の若者に多い。ネット広告には「1億枚の人民元の中から見つけ出した、あなたの誕生日と同じ番号の1枚。これを手にすることは、非常に不思議な幸運です」といった文句がおどる。こうした広告が若者を魅了しているようだ。
ところで、この誕生日紙幣をネット上で売買することは合法なのか?人民銀行重慶支店の関係者は「流通貨幣の売買は法律で禁止されている」という。現在、第1、2、3版の紙幣は流通していないので収蔵することができるが、第4版や5版は流通しており、違法ということになる。
また、重慶市収蔵協会の理事長は「誕生日と同じ番号の紙幣は、貴重であり記念品としての意味はあるが、市場価値は決して大きくない。これは経験のある収蔵家なら皆知っている事だ」と話す。また同時に「第1、2、3版の人民元紙幣の数は少なく、売り手が偽装して販売している可能性が高い」と注意を促していた。