3カ月860万円の2代目専門学校の効果は?

◆3カ月間で66.8万元(約860万円)
 この2代目訓練校は普通のMBAなどとは違う。決まった場所で学習をするわけではなく、どこでも遊び、どこでも学ぶという教育方法なのだ。

 それではこの訓練はどういうものなのか? 訓練校の期間は12週間で、そのうち2週間はシンガポールで学び、他の期間は中国国内の复旦大学や北京大学など有名な大学で講義が行われる。そして最後の2週間の学習場所は、宋代に建てられた書院である廬山の白鹿洞書院だ。

 2代目訓練校のカリキュラムでは、財務分析や国際貿易の理念、株式市場についてや企業経営についての授業以外に、ゴルフや乗馬、茶道、ソーシャルダンスなど「品位」を養うためのプログラムにも参加することができる。企業経営は1つの技能に過ぎず、経営者自身の人生を知ることに面白さがあるのだという。

 この訓練校の費用は3カ月で66.8万元(約860万円)。ちなみに、上海の訓練校は1カ月の体験講座が16万元(約208万円)で、寧波の学校は8日間の訓練で1.28万元(約16万円)だという。どの学校も飛びぬけて授業料が高い。

 ◆効果は?
 気になるのは教育効果だが「ただこの訓練を受けただけでは、十分に会社経営を行えるとは言えない」と学校の責任者は率直にこう話す。また「この訓練は後継者を養成する計画の一部分にすぎないと考えたほうが良いでしょう」とも。

 実際、訓練校に通う学生は、すべての訓練を受けた後でも親の事業を受け継ぐとは限らない。一般的に、半分の子弟は新しい自分の道を選んでいくという。

 それはそれで、自立という意味でも一定の教育効果があったとは言うことができそうだ。では、そうした訓練を受けた2代目の反応はどうか。

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