中国人富裕層が最も好む高級ブランドは?~中国富裕層レポート【2】

中国富裕層はカルティエとアルマーニが大好き

 中国富裕層の多くは車と腕時計をコレクションしており、車は平均3台、腕時計は平均4.4個を所有しています。車はビジネス用にはロールスロイス・ファントム、プライベート用にはベントレー・コンチネンタル・フライング・スパーが最も好まれました。ジュエリーではカルティエ、時計はパテック・フィリップ、ファッションはジョルジオ・アルマーニ。ルイ・ヴィトンはバッグと時計が人気で、富裕層のみならず、最近は一般のビジネスマンやOLにも浸透しており、オフィス街では全身ヴィトンでキメたビジネスマンを見かけることも珍しくないとか。

 ロールスロイスやベントレーなど高級車ブランドのデザイナーたちは、近年の中国ラグジュアリー市場の急成長に伴い、中国の富裕層の好みを考慮してデザインを考案するようになりました。欧米目線基本のこれまでではありえないことですが、ロールスロイスはアジアの販売数の約半数を中国で売り上げており、欧州の売上が落ち込む中、中国は無視できない貴重な市場。今年の北京モーターショーではロールスロイスや790万元(約1億270万円)のランボルギーニ、3800万元(約5億円)のブガッティ・ヴェイロンなどがあっさりと売れていきました。

 また高級ブランド品のコレクションはもちろんですが、近年はオークションで古美術品や絵画、ワインなどを購入し、コレクションする人々も増えています。自身の富を誇示できるだけでなく安定した資産価値が見込めるため、不動産投資に代わる投資先として考える富裕層が増加しているのです。

南極、アフリカなど欧米以外への旅も人気上昇

 中国の富裕層が最もラグジュアリーだと考える国はアメリカとフランス、カナダの3国で、毎年4回は海外旅行に出かけていることがわかりました。国内ではリゾート地の海南、雲南が最も好まれ、航空会社は中国国際航空のファーストクラスを利用、旅先では観光よりもゴルフやリゾート地のホテルでゆったり過ごすことが多いようです。

 また富裕層の6分の1はプライベートジェットを購入予定で、最も人気があるブランドはボンバルディア。クルーザーは約5割の人が購入を検討していて、リーヴァが最も人気でした。

 最近は、従来人気だった旅行先以外の国も富裕層の人気を集めだしています。先日は中国の旅行会社が発売した、1人約700万円の南極圏と北極圏を巡るツアーがわずか9分で完売。南極・北極だけでなく南米、インド、アフリカにも足を延ばすコースで、欧米だけでなく世界各国を旅し、珍しい体験をしたいと思う富裕層が増加しているそうです。

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