サッカー選手になるにはいくらかかる

名門中学か、それともJユースか

 中学ともなれば、サッカーの名門中学へ進むのか、それともJのクラブのユースやっていくのかという大きな選択肢が出てくる。もちろん、どちらも一長一短である。過去にプロを輩出したような名門中学へ行けば、技術はもちろん、厳しい上下関係の中で人格形成を作ることもできる。一方、Jのユースならばプロになるためのカリキュラムに沿った指導を受けることができる。

 どちらを選択するかは、それぞれの家庭の考え方や子供の希望にもよる。今回のモデルとなった家庭は、通学の便などを考えて名門中学を選んだ。

 ◆主な費用は次の通り

・部費:1カ月あたり数千円~1万円。名門校ともなると設備が充実しているのだが、やはりそれだけ費用はかかるようだ。年間約6万円。

・用具:スパイク、レガース、ウエアーなどで1カ月あたり1万円。体が成長期にあるためにスパイクやウエアーもたくさん必要となる。年間約12万円。

・交通費、遠征費、合宿費:練習場は学校の専用の施設なので、あまり掛らない。しかし、オーストラリアや韓国などへの海外遠征あり。1年1度として約20万円。また、練習試合のための遠征もあり、これも年間10万円ほど。夏休みや春休みなどの長期休暇になると合宿をするために、この費用も掛る。ただ、名門校は自前の合宿施設も使えるために、年間10万円程度で抑えることもできるのだとか。

 単純計算で年間約60万円が必要となるが、それが中学の3年間で約180~200万円。高校に進んでも同様の金額が必要となり、中高の6年間で約400万円必要になる。

 中学、高校の名門サッカー部に籍を置いた場合には学校にもよるが、強固な父母会などを組織している場合もあり、その組織運営にも参加しなければならず、お金以上に相当な時間を取られることは覚悟しなければならないようだ。

 もちろん、高校2年あたりになれば、サッカー選手への夢を追い続けるのかどうかということも一方では考えなくてはならず、親としても苦労は絶えないのだという。

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