ついにLVMHも! 高級ブランドがホテル業界に続々参入の理由

ワインブランド「シュヴァル・ブラン」を冠したホテル

 これから世界的にホテルを展開していくLVMHは、まず2012年にエジプトとオマーンに2つのリゾートホテルの開業を予定しています。

 すでに2006年から、LVMHグループ会長ベルナール・アルノー氏のアルノー・グループが仏高級スキーリゾート・クルシュベルに、仏ボルドーのワイナリー「シュヴァル・ブラン」を冠にしたホテルを試験的にオープン。エジプトとオマーンのホテルはこのブランドに加わる予定です。

 オマーンのホテルは32のヴィラを建設予定で、最も狭いヴィラでも500平米の敷地があり、各ヴィラにはプライベートビーチとプールが付きます。エジプトのホテルは、エジプトの南に位置するアスワンにあり、40室のスイートルームからはナイル川を見渡せるそうです。

 2つのホテルの建設費は総額1億ドル(約94億円)で、その大部分は提携するオラスコム・ディベロップメント・ホールディングスから融資され、LVMHはホテル運営のみ行います。またホテル管理部門は5人から10人という少人数体制で、同グループが負うリスクは最小限に絞る方針です。


おとぎ話の世界で眠る「メゾン・モスキーノ」

 伊ファッションブランド・モスキーノは3月に世界初のホテル「メゾン・モスキーノ」をイタリア・ミラノのモンテ・グラッパ通りにオープンしました。

 ホテルの建物は、1840年築造の鉄道の駅を改修したもの。客室は全65室・16タイプで、部屋ごとに異なるデザインになっています。デザインコンセプトは「眠りと夢が手を取り合う空間」で、それぞれおとぎ話をテーマにしたデザイン。アリスや赤ずきん、お菓子の部屋、イブニングドレスをテーマにした部屋など、大人のためのロマンティックな空間が創出されています。

 レストランは著名シェフのモレノ・チェドローニ氏のレストラン「Clandestino(クランデスティーノ)」。このほかにバーが有名な「Culti(クルチ)」のスパ、ロビーにはモスキーノのブティックがあり、ベッドカバーから食器までホテルオリジナルグッズが揃います。ファッションに止まらず、ブランドの世界観をトータルで体感できる極上ホテルです。

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