IPOで1億円稼ぎたければベンツに乗れ【1】

ダメなら支店を移せ

 証券マンも人間。様々なタイプの人がいるのだが、JACK氏でさえも、攻略できなかったケースはあったという。そのタイプをまとめてみた。

・抽選枠でしか(IPOを)割り当てない
・口座へ入金することや投資信託などの購入ばかりを要求する
・バーター取引は一切しない。
・預入資金が少ないなどの露骨にノルマ達成に向けて注文をつける 。

 「支店を替えた方が早いです。東京都内にお住まいの方であれば、いくらでも支店はありますから、いつでも移し替えることができます」

 証券マンも会社員。当然ながら部署異動の辞令が定期的にやってくる。昔は2、3年に一度。今は少しサイクルが長くなって4、5年に一度だという。それを待つのも手だが、JACK氏は思い切って口座を移管してしまう。難攻不落の担当者に無駄な時間を取られるよりは、その方が効率的だと言えよう。

 また、異動はその逆のケースもある。せっかく良好な関係を築き上げたのに、その証券マンがいなくなる時は、さすがに「痛いです」とJACK氏は悔しがる。日夜たゆまぬ営業努力が必要なことがわかるだろう。

 営業を普段の仕事としている人であれば、少しのやる気を出せば、IPO投資はそれほど難しいことではないのかもしれない。

 次回は、証券マン側から見たIPO、また、地方在住投資家の戦い方を見る。
証券会社の事情、IPOで稼ぐ地方在住投資家

 ※JACK氏の詳しいIPO投資手法は著書「株式投資の裏技」に掲載。


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