ジーロン・グラマー・スクールを選んだ理由
-GGSを選んだのは、その教育レベルの高さが理由ですか?
「はい。幼かったスイスの頃と違って、子供たちが勉学意欲旺盛な伸び盛りの年齢でしたから、教育レベルの高さは不可欠の必須条件でした。学年ごとのカリキュラム内容をチェックするのはもちろん、ハイスクールの卒業生が例年どのような大学に何人くらい進学しているのかという実績や、全国単位の統一試験における在校生のスコア分布なども目安にして、アメリカとヨーロッパそしてオーストラリアから、いくつかの候補をピックアップしました。
その中でGGSに軍配が上がる決め手となったのは、日本から往復する際の移動の利便性でした。スイスのボーディングスクール時代は毎学期の始めと終わりの送り迎えを親がしていましたが、それがかなり負担だったのです。年間6~7回にも及ぶ送り迎えがとても大変だったため、2回目は『日本から直行便が飛んでいて小学生の子供だけで行き来できるエリア』に限定して学校を探しました。教育レベルと地理的条件の双方からアプローチして絞っていったら、GGSがベストだと判断したわけです。」
具体的には学校選びの過程でGGSと合わせ、スイスの名門ボーディングスクールであるエイグロンカレッジやル・ロゼも視野に入れ検討したり、アメリカのテンスクール(アメリカの名門プレップスクール10校)への進学を念頭にその前段階となるプレ・プレップスクールを見学しに出向いたりもしたそうですが、上記のようなプロセスを経て最終的にGGSに落ち着いたといいます。
「GGSはメルボルン空港から約1時間と近く、日本からメルボルンへは、長距離フライトとはいえ直行便があって途中で飛行機を乗り継ぎしないで行けるところが、10歳そこそこの子供にとってはハードルが低くて安心でした。また当時は将来の子供の進路を英国に求める可能性も考慮していたので、GGSが地元メルボルン大学のみならずオックスフォードをはじめとする英国の大学進学にも有利なブリティッシュスクールであることも魅力だったのです。学校の情報は留学会社を通さず、インターネットや、拙著巻末資料でご紹介した書籍『プレップ・スクール』(田中義郎編著・C.S.L.学習評価研究所発刊)などを使って自力で調べました。」
日本での知名度はほとんどないものの、世界では屈指の名門校として名を馳せるオーストラリアのボーディングスクール「ジーロン・グラマー・スクール」。 では、この学校のような世界的名門校に進学するためにはどうすればよいのでしょうか。次回はボーディングスクールの入学試験とその際の注意点をみていきます。