世界的エリート養成校、名門ボーディングスクールへ進学する方法【3】

最初のボーディングスクールはスイスが理想的?

 若草さんによると、ボーディングスクールには、低年齢もしくは初めての留学に向いている学校と、名門大学への進学に直結する超難関校の、2種類があるといいます。

「前者はスイスのボーディングスクールなど、後者は英国のパブリックスクールや米国のテンスクールなどに代表されます。スイスが初心者向けである理由は、ボーディングスクールがインターナショナルスクールを兼ねるという特徴があるからです。長期に渡って海外で教育を受けることを想定なさるのなら、まずそこで幼いうちから語学力と国際性を培っておけば、その後中学校や高校から、世界のトップレベルの大学に多数の卒業生を輩出するようなボーディングスクールへ進学することも容易になります。テンスクールみたいな上位校は、地元のお子さんですらそこに至るのに熾烈な競争の中しのぎを削っています。日本人が参入することは至難の業ですが、幼時期から段階を踏んで準備すれば、遠い夢ではなくなるはずです。」

-低年齢留学では、入学時の語学力は問題にされないのですか?

「5歳や6歳から入れるスイスのボーディングスクールは特にそうです。スイスのボーディングスクールはインターナショナルスクールでもありますから、生徒の大半が異国からの留学生です。成長とともに言語を習得できる年齢であれば、問題にされないことが多いですね。」

名門ボーディングスクールの学費は年間400万円以上

-GGSの学費はオーストラリアでは突出して高いとのことでしたが、年間どの程度かかりましたか? また一般的なボーディングスクールの学費はどうでしょうか。

「学年にもよりますが、GGSの学費は年間45000~50000豪ドルくらいです。加えて、ガーディアンフィーが年間5000~6000豪ドルほどかかります。ガーディアンとは、現地での身元引受人を指します。ブリティッシュスクールでは、留学に際してガーディアンを義務付けている学校が多いです。ボーディグスクールでは、1年に3~4回くらい、学期の途中にタームブレークと呼ばれる休暇が設けられていて、その間は寮に居られません。ガーディアンは、そういう時にホームステイをさせてくれたり、親が出席しなくてはいけない学校行事に代わりに出てくれたりします。ガーディアンになるには一定の条件が決められており、それをクリアした家庭だけがガーディアンに登録できます。ガーディアンは、学校と提携している会社に頼んで紹介してもらいます。

GGSでは、学費とガーディアンフィー以外にコンピューター代やユニフォーム代がさらに加わり、往復の移動費(航空運賃)を含めず1人年間500万円くらい実費がかかります。高額ですが、学費の安さで選んだ学校が経営難に陥って突然の転校を余儀なくされたという失敗談も聞きますし、先生の質などを考慮すれば、一般に名門ボーディングスクールへの留学はこのくらいの金額を覚悟なさるべきでしょう。」

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