姉妹
清水彩子さん(幼少時)
「当時は新潟市内には、(キャバクラの)スーツを扱うお店は1軒ありましたけど、ドレスを扱う店は1軒もありませんでした。絶対にウケるとは思っていました」
自分の夢を早く形にしたい清水さん。高校を卒業してエステサロンで働いていた妹のけい子さんの手を借りた。姉妹2人で始めた開店準備だが、やることは、次から次へと出てくる。寝る時間を取ることさえ、難しい状況だった。
清水けい子さん(新潟市で開店当時)
間柄はオーナーと従業員。だが、清水さんは、けい子さんに対しては妹だから大丈夫だろうという安心感からも、遠慮なく仕事を頼むことができたためか、「仕事をたくさん任せすぎた」と当時を振り返る。そしてついに、妹の不満は爆発した。
「もっと、従業員のことを考えて」
家族経営で悩む経営者も多いが、早くもその問題に直面した2人。開店したら、お互いのために別々の道を歩むことに決めた。当時としては、それが最良の決断だった。そうするうちに、姉妹の力の結晶である店舗は、どうにか開店にこぎつけていた。
だが、やはり妹がいない穴が大きいことを思い知ることになる。