新潟で3億円を稼ぎ上京した美人姉妹【2】

もう自分で売りに行くしかない


右から清水彩子さん、けい子さん
 「店舗は妹、ネットは姉」。清水さんの元々の構想はそうだった。だが、その妹はいない。新しく店舗ができただけで、お客さんが来てくれるほど商売は甘くはない。

 「完全に店舗を甘く見ていましたね。とにかくお客さんに足を運んでもらわないといけないのに、誰も来てくれないし、当分の間はネットをやめて、夜の店に自分からドレスを持って直接売りに行くようになりました」

 20代の若い女性が、ドレスを何着か脇に携えて、お店を何軒も回っていく。当たり前のことだが、美人というだけで相手にしてくれるほど、これまた商売は甘くはない。何せ、自分から売りに行くという仕事は、生まれてから経験したことがない。相手にしてもらえないことがほとんど。それでも続けた。

 2005年当時、新潟市内の夜の店では、キャバクラ嬢の服装はまだドレスではなくスーツが一般的だった。実は清水さんは少しだけ、夜の店でアルバイトした経験があり、キャバクラ嬢には「ドレス願望」があることをわかっていた。今は結果が出なくても、いずれは…。

 半信半疑ながらも、やがてそれが確信に変わっていくのだった。(つづく)
新潟で3億円を稼ぎ上京した美人姉妹【1】

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