宇宙旅行を予約してカリブ海へ招待された、32歳の素顔

2000万円で宇宙旅行に手が届く時代に!


ニュー・メキシコ州知事ビル・リチャードソン氏と ヴァージン・グループ会長、リチャード・ブランソン氏(右)
―そもそも、宇宙旅行のきっかけは何ですか?

「2005年にYahoo!のニュースで見て、イギリスのヴァージン・ギャラクティック社が2010年出発の宇宙旅行者を応募しているのを知りました。当時はまだ宇宙旅行がそれほど現実的と思われていませんでしたが、そのニュースを見てこれだ!と思ってすぐに応募したんです。」

―選ばれたのは抽選で?

「はい。ヴァージン・ギャラクティック社が販売する弾道飛行の最初の100人、『ファウンダー(Founder)』に当選しました。当選といっても、もちろん料金は自腹ですよ。100名は各国に人数が割り当てられていて、日本では提携しているクラブツーリズムの2枠のみです。日本人は3名ですが、私と70代の資産家の方がクラブツーリズム経由、もう1人は直接本社に申し込んだ元ライブドア社長の平松庚三さんです。費用は1人20万ドル、日本円で約2000万円。」

―失礼ですが、稲波さんは普通のサラリーマンですよね? その資金は?

「もちろん、お金については頑張りましたよ。それまでに貯金していたのと、それを運用していたので何とか出せました。親が資産家だったとか、そういうことは全くありません(笑)。私1人で稼いだお金です。スペース・アドベンチャーズ社が販売するような本格的宇宙旅行は何十億円もかかりますが、弾道飛行なら2000万円で行けます。サラリーマンでも、頑張れば何とかなる金額です。」

宇宙旅行は大きく分けて3コース

 宇宙旅行といっても、実は数千万円台から数十億円まで幅はかなり広いようです。商業用宇宙旅行は、大きくわけて以下の3つのパターンになるといいます。

(1)サブオービタル宇宙旅行(弾道飛行)
約20万ドル(約2000万円)。スペースシップに乗って高度100キロへ到達し、音速の3~4倍の速さで弾道飛行。無重力状態を約5分間体験できます。訓練期間は3日間。

(2)オービタル宇宙旅行(軌道飛行)
約3500万ドル~4500万ドル(約31億円~40億円)。地球から300キロ以上の高さを音速の27倍ほどで軌道飛行。国際宇宙ステーションに1週間ほど滞在します。本格的宇宙旅行のため、訓練機関は6ヶ月~8ヶ月。
※オプション:宇宙遊泳、追加料金約4500万ドル~5500万ドル(約40億円~50億円)。

(3)地球軌道外宇宙旅行
月や他の惑星への旅行。国際宇宙ステーションに滞在後、月ロケットにドッキングして月の周囲を回る月旅行が検討されています。開始年未定、約1億ドル(約110億円)。


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