多忙でもメリハリをつけて
レトルトのホワイトソースも重宝したのだという。
「そのまま出すのではなく、ちょっとひと手間かけると豪華な感じになりますのでお勧めです。ご飯やエビや玉ねぎと痛めてホワイトソースをかけて、オーブンで軽く焼いたドリアを朝食に出したら、『朝からドリアだ!』と子どもたちには好評でした」
ただ、いつもスピードメニューだったわけでなく、家族の誕生日やクリスマスなどの特別な日には、鶏のもも焼きやミートローフなど手の込んだ料理を出して、メリハリをつけました。
「ちょっと手間はかかりますが、いったんオーブンに入れておけば他のことができますから。鶏のもも焼きは、普通に塩コショウで焼くときもあれば、ヨーグルトとスパイスを絡めて一晩寝かせてから焼いて、タンドーリ・チキン風にしたことも」
さまざまな工夫で時間と勝負しながらも、忙しかったり、体調がすぐれないときなど、どうしても食事を作れないこともあります。
「食事を作ることができなかったときに、夫がチェーン店のフライドチキンを買ってきてくれたこともあります。我が家の料理は薄味なので、市販の濃い味は新鮮みたいで、子どもたちは大喜びしていましたね。毎日そうだと困りますが、ときにはそうして楽をさせてもらいました」
合理的に手抜きをしてバランスのとれた食事を作る。そういった意味で美穂さんのお母さんの家事の取り組み方は参考になるのではないかと思います。また、長谷川家の食卓は食べる場所というだけでなく、日々の子どもの様子を観察する重要な場所でもありました。
◆最終ページに長谷川家のレシピ公開