寄付は「頭がおかしい」?
一方、人に言えない収入は、人には見せられないからという見方もある。今月初めクレディ・スイス銀行が発表した調査によると、中国で権力や腐敗を通して得た、由来不明の「グレー収入」は119兆円に達する可能性があるという。こうしたグレー収入を得て大富豪に上り詰めた人たちは、慈善パーティーに参加することで自分たちが露出することを恐れているのだ。
しかし、ゲイツ氏とバフェット氏の呼び掛けに応じた富豪もいる。リサイクル会社の江蘇黄埔再生資源利用有限公司の陳光標(ちん こうひょう)董事長は、自身の死後に全財産の630億円を慈善団体に寄付すると発表した。こうした行動に対し、賞賛する意見がある一方で「信じられない」「頭がおかしい」という見方も存在するという。
慈善パーティーが行われるのは今月29日の予定だ。様々な意見や批判が渦巻く中国でビル・ゲイツ氏とバフェット氏は、中国の慈善事業への考え方を“進歩”させることができるのだろうか。