駒場東邦から慶應医学部に合格した家庭の食卓【2】 頭のよい子が育つ食卓【6】

とにかく食べる子どもたちには

 亮さんは中学生のころからバスケットボールを続けており、昔からよく食べる男の子だったと言います。母親の苦労は、「野菜をたくさん食べさせることと、とにかく量をたくさん作ること」だったとか。

 玉ねぎやにんじん、じゃがいもだけでなく、冷蔵庫にある野菜を何でもたくさん入れて、圧力なべを使って、形がなくなるまでとろとろに煮込んだカレーもよく作りました(後ページにレシピ紹介)。野菜炒めや、焼そばなどの炒め物もいろんな野菜がたくさん食べられ、一度にたくさん作れるので定番メニューでした。

 ひじきを入れた五目煮や切干大根は、たくさん作っておいて常備菜に。これらは食卓におかずの品数が増えて見栄えがよくなりますし、栄養のバランスも取りやすくなるので大活躍でした。

 「時には、中華料理用のレトルト調味料を使ったりして、手早くたくさん作るようにしていました。基本は手作りですが、すべてを手作り、となるとそれは大変なことです。加工品もうまく取り入れた方が、品数も増えるし結果的に食卓を彩ることができると思います」

 食卓は子どもにとって帰ってくる場所、つまり『居場所』の象徴です。毎日親子が集う、コミュニケーションの場。武田家のように、コーヒータイムという形で、両親に報告の機会があるのは、子どもたちにとって安心感や励みを与える場になります。

 また、食生活が乱れないようにコントロールしている点も注目に値します。武田家の場合は、母親が栄養のバランスに気を付けた料理を作るだけでなく、将来子どもたちが自分で健康管理できるよう、料理に使っている素材についても毎回説明していたことも、ぜひ見習いたい習慣です。

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