「本当に10億円稼ぐ方法」(テリー伊藤氏)

キャラクターで日本のみなさん夢見ましょうよ

 景気の波にあまり左右されにくい、とされるキャラクタービジネス。それは年間1000億円稼ぐといわれるハローキティに代表される。金儲けの素人ではあるが、持ち前の鋭い感覚でテリー氏はそこに目をつけた。ならば「10億円くらいはイケるかな…」。

 ―なぜキャラクタービジネスをテーマに


(C)「10億円稼ぐ」製作委員会(C)NANITY
 テリー) 取材でディズニーランドへ行った時に見たのですが、無茶苦茶不景気なのにキャラクターがすごい売れているじゃないですか。中国や韓国をはじめ、アジアの観光客の方がものすごいんですよ。無茶苦茶買っていますよ。いいなぁと思って。じゃあ、これをマジでやっていこうと。でも、一番注意したのは、テリー伊藤だからこの映画が、成立するという風にはしたくなかったんですよ。

 僕が「日本のみなさん夢見ましょうよ」と言っているのは、まさにそれで、ミクシィでイラストレーターがたくさん作品を発表しているじゃないですか、そこから探すというやり方(劇中ではSNSミクシィで、デザイナーを発掘して依頼した)なら、田舎のおじさんでもできるはずなんですよ。いま、日本経済は低迷しているけど、こういうやり方をしていけば、あまりお金かけなくてもできるんじゃないかと。

 ―自身のコレクションを売って軍資金を自腹で作っていますが
 テリー) (自腹の軍資金は)300万円ですけど、若い人なら300万円掛らないですね。もっと節約してできると思います。それこそ100万円くらいでできるんじゃないですか。たとえば若い人がね、この映画を見れてくれて、何か刺激になって、映画館出た時に「よーしやってやろう」ということで、夜渋谷の街で仲間と激論して、俺は世界を目指すというような飲み屋街で話してくれるといいなぁと。

 あるいは5年、10年でも経って、「テリーさんの映画見て、俺は今社長やってるんだ」というような人が現れたら僕はものすごい幸せですね。僕が稼ぐ以上に、何か、有意義だなぁと。それこそ、この業界でいろんな番組やってて「テリーさんの作った映像見てこの世界に入ってきた」ということをよく、ディレクターや作家に言われるんですよ。

 それと同じようにこの映画を見て、ドキュメンタリーを志す人がいてもいいし、「あの金儲けの仕方参考にさせてもらいましたよ」という人が現れてくれたり、世界に出て行って、ダメ元で、突撃精神で何かやってくれたりする人がいるとうれしいなぁ。

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