相続税対策の切り札「無利子国債」とは

納税者にも政府にもメリット


 陽炎のように現れては消える極め付きの相続税対策、それが「無利子国債」だ。無利子国債とは、遺産相続の際に国債の額面金額分を相続税の課税対象としない無利子の国債のことを指す。

 納税者にとっては相続税の減免、政府にとっては節税を目的に家計が無利子国債を大量に保有すれば、債券市場における国債増発が緩和されるというメリットがある。発行する国債が無利子であることから、国債発行残高が増加しても、無利子国債の消化を通じて政府の利払いコストを増やさない効果が見込まれる。   

 第一生命経済研究所の熊野英生主席エコノミストは、「国債管理政策の一環として、無利子国債を検討課題として取り込むことは、一定の合理性があると言える。無利子国債という変化球を単なる『俗論』として切り捨てるのはもったいない。財政状況が非常事態の時には、あらゆる可能性を排除せずに、広範囲にプラス・マイナスを思考実験することが肝要だ」と述べる。

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