お金を持つほど不幸になるのはなぜか【2】(本田健氏)


 ◆前篇はコチラから◆ 人はなぜ一生「お金」で悩むのか。しかも、稼げば稼ぐだけ、その悩みは増えて、さらに増幅していく。前回はお金持ち特有の悩み5つを紹介した。これらから解放されるためには、付き合い方を考えていかなくてはならない。そこで今回は、お金と人生の専門家であり、ベストセラー作家の本田健氏が、3つの付き合い方を提示した。さて、あなたは今、どういうスタンスで付き合っているのだろう。

お金との付き合い方は3種類しかない

 本田健さんがライフワークとして研究してきた結果、お金との付き合い方はたったの3つしかないのだという。ただ、多くの人が最も不幸な付き合い方を選んでいたのが現実だった。

(1) お金の奴隷になる
(2) お金の主人になる
(3) お金の友人になる

 最も不幸な付き合い方とは(1)の奴隷だが、多くの人が資産のあるなしに関係なく、ここに入るのだという。お金のために大切な人を攻撃したり、夢をあきらめたりしている人がいるのだ。(2)の主人タイプは、幼少時にお金で苦労したために、突っ走って成功した人に多く、一見するとすべてを手にしたように思えるのだが、いつもイライラして不機嫌がちだ。また、お金と屈服させることにエネルギーを費やして、結局は奴隷のようになっていることに気が付いていない場合が多い。

 しかしながら(3)は、稼ぐ時も使う時も楽しんでいる人だ。お金は理想の人生を作ることを応援してくれるのだが、莫大な資産が必要というわけでもない。「お金=幸せ」という図式には必ずしもならないのが、人生だということがよくわかる。

 「一言でいうならば、お金をどう見ているのか、という目線の問題です。お金の友達になれば、手助けをしてくれ、応援団になってくれるのです」と本田さん。

 「いや、もっとお金が必要だ」。当然ながら、そうした反論が出るだろう。では、次に提示するたとえ話で少し考えてもらいたい。

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