AKB48卒業翌日に社長になった川崎希さん(前篇)

実は背水の陣だった「3・1」の門出

 「おつりは?」

 3月1日に原宿にカフェを借り切って行う自身のブランドのイベントを控えていた。2月29日にDVDのイベント終了後に、川崎さんはカフェに駆けつけて準備の最終確認。「完璧だ」と思った時には、日付は3月1日に変わっていた。川崎さんの母から、おつりを用意していないことを指摘されたのだった。


自身でモデルも務めた川崎さん
 「2月29日が土曜日で、しかも深夜だったから銀行も開いてないし、翌日も開いていないので、ゲームセンターへ行ったり、コンビニでジュース1本を1万円札で買ったりして、何とかおつりを作り出しましたね」

 そうして迎えたイベント当日。行列もできるほどの盛況ぶりで、みごと完売。売上総額は約200万円。これで、関係各所への支払い、さらにはアルバイトへのバイト料などすべて賄うことができた。

 「このイベントで失敗して支払いができなかったら、借金まみれになるところでした」と振り返った。

 デビュー戦を見事に飾った川崎さん。今度は数量を量産すべく、中国の工場での生産の契約を結んだ。しかし、それが大きな躓きの原因となった。(つづく)◆続きはコチラ◆

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