大相撲八百長問題の実態を元関取が激白

友達は作らない

 「僕の部屋は、親方から直接注意されたことはありませんけど、そういう(八百長をするという)雰囲気ではなかったです。先輩の関取たちもしていませんでした」


両国国技館
 部屋は50あり、その中にも色々なタイプの力士がいる。また各々が置かれている境遇も違う。番付が上の力士や、年齢が上の力士から頼まれれば、断りきれるのだろうか。

 「だから僕は、友達を作りませんでした」と元関取。みなさんは、この言葉の意味がわかるだろうか。つまり、人から頼まれることもなければ、人に頼むこともできない孤立無援の状態にあるということ。当然、八百長はできない。

 ある古参記者にも聞くと「ある横綱が現役時代に『俺は、友達は作らねぇ』と言っていた。その意味がわかるか? つまり、やらないってことだよ」との答えが返ってきた。

 また、若貴世代を中心とした二子山部屋勢は、激しいガチンコ相撲で一世を風靡した。「貴乃花親方(元横綱・貴乃花)は、だからこそ、みんなから一目置かれている」と前出の記者。今回、取材に協力してくれた別の元力士は「僕は若貴世代だから、(八百長は)絶対にやりませんでしたよ」と答えた。

 ガチンコ相撲は厳しい不文律だったようだ。

1 2 3 4
よかったらシェアしてね!
目次
閉じる