アラン・デュカス氏が選んだシャトー・ホテルに泊まる

伯爵邸から元修道院まで、ユニークな古城ホテル


ロワール地方、シャトー・ド・ラ・ヴェルリーの客室
 フランスには貴族の居城や修道院、ワインの醸造主の館などをホテルに改装した「シャトー・ホテル」が多くあります。お姫様気分に浸ってみたい観光客はもちろん、いつか自分もシャトーのオーナーになりたいと夢を持つ世界の資産家たちもよく宿泊しています。

 シャトーというと煌びやかで豪華で、やや敷居が高そうというイメージがあります。しかし、フランスのシャトー・ホテルはただラグジュアリーなだけではなく、まるで友人の自宅に招かれたかのような落ち着きと寛ぎの時間があることが特徴です。オーナーが実際に住居とする城の一部をホテルとして営業している場合もあり、観光名所の城のような騒がしさはありません。小規模なホテルが多く、客室の数は最大でも30室ほど。喧騒から逃れて、非日常的な空間でゆったり過ごしたい人にはぴったりのホテルです。

アラン・デュカス氏が会長のシャトー・ホテルグループ


アラン・デュカス氏
 モナコをはじめ、パリ、ニューヨークそして東京など世界中にレストランやオーベルジュを展開している、アラン・デュカス氏。ミシュランガイドで世界一多くの星を獲得する、フランスを代表するシェフです。

 アラン・デュカス氏が会長を務めているのが、フランスを中心に展開する「シャトー&ホテル・コレクション」。シャトー・ホテルとオーベルジュなど、計500軒以上が加盟しています。フランス各地の地域の食材を活かした料理と、各ホテルオーナーの温かで細やかなおもてなしが特徴です。

 フランスの中でも、特に美しいシャトーが点在しているのは、フランス北西部。豊かな自然と穏やかな気候のロワール地方には100以上の古城が点在しています。ケルト文化が伝わるブルターニュ地方、世界遺産のモン・サン・ミシェルがあるノルマンディー地方など、フランスの古き良き伝統も色濃く残っています。

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