米国ではグルーポン、リビングソーシャルの上位2社が上場申請。日本でも6月の業界の販売総額が38億円超と過去最高となった。さらに、グルーポン、ポンパレ上位2社の覇権争いも熾烈を極めるが、それをしり目に、ユーザー側は実にドライに商品を選んで購入している傾向にある。成長の裏で、負の部分も出てきている。
割引の金券だけ買う
アマゾンギフト券、クオカード、マックカード、餃子の王将割引券…。これは、クーポンヘビーユーザー男性(40代)が最近購入したというものだ。なぜかすべて金券。しかも、皆が知っているようなものばかりだ。
「昔はクーポンサイトにハマっていて、飲み会で飲食店を使ったり、マッサージを使ったりしましたが、いま買っているのは金券ばかりですね」
つまり普段、自分がよく使う物だけを買っているのだ。それがアマゾンギフト、クオカード、マックカードなどだ。
今年6月のクーポン共同購入サイト159社の販売総額は前月比34%増の38億4644万円となり、月間ベースでは過去最高となった(クーポンジェイピー調べ)。ただ、業界2位ポンパレの伸びが191%増で金額にして約8億円増加しており、ほぼこの分が業界全体を押し上げたと見る向きもある。
グルーポンのテレビCM告知
前出のヘビーユーザーは「むこうの思うツボだからリピートする気はないし、これからも金券しか買わないと思います」という。消費者はいつも一枚上手を行く。また、訴訟を起こした店舗が出てくるなど、少し怪しい雲行きではある。