マスターズの活躍の裏には
「まずは体が一番です。次に技術。そして次に心が来ます」
心技体とよく言うが、片山流は体技心のようだ。まずトップアスリートである以上、体が資本であるのは当然だろう。その上で片山選手は独自に、日本の武術(合気道、能など)を取り入れたスイングを磨いているのだという。これは、海外で戦う日本人が、誰もが一度は経験することであろう体格差を埋めるために独自に編み出したものだ。
そして技術と心。「人間て、なかなか練習と同じことができない。それはプレッシャーがあるからです。だから、そのプレッシャーを上回る技術を身につけなければいけないと考えます。そして、これを入れたら優勝という場面では経験が大事になります。若い選手が続けて優勝できないのは、経験が足りないからです。何度も何度も悔しい思いをして初めて、強くなるんです。その心の問題より前の段階(技術)を消していければと思っています」
体と技術を鍛錬し、悔しい経験を何度も経たことが、今年の活躍につながったようだ。そのためには、もちろん夢を持たなければ頑張ることはできない。では、片山選手はどのような夢の描き方で、ここまでたどりついたのだろうか。