私はこうして「青山霊園」の抽選に当たった(上)

10倍合格しやすい方法もある

 まず都立霊園は、権利の使用者が、永代使用料と、年間管理料を支払わなければならない。だが、管理料の支払者が誰かわからなくなった、いわゆる「無縁墓」というものが存在する。この存在が、供給増加につながる可能性がある。

 青山の場合なら1200~2400円だが、東京都としては歳入が減ることになる。そうした観点からも「整理や統合が進んで、広いものについては細分化を進めたりしているようです」(業者)という。つまり、新しくスペースが作りだされて、競争率もいく分かは緩和されるのではないだろうか。

 また、「立体埋葬施設」という形態のものがある。これは「一般埋蔵施設」とは異なり、マンションのように他の人と共同で入る形だ。ちなみに、こちらの倍率は2.3倍で、一般埋葬施設(3.15平方メートル)が17.3倍、同(1.65平方メートル)が12.0%と比べても、かなり低い(倍率はいずれも2010年度)。

 抽選でも希望の場所を選ぶことはできないのだが、とにかく青山霊園に入る権利を得たいというのであれば、立体埋葬も選択肢に入れてみるのもいいだろう。ただ、「併願」はできませんので、あしからず。

 次回は、実際に当選した男性が登場する(つづく)。◆私はこうして「青山霊園」の抽選に当たった(下)◆

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