トーマツ早期退職募集に30代会計士600人殺到

パートナーの退職条件は年収1500万円

 新日本の早期退職でも、30代前半は早々に再就職先を見つけたが、40代は苦戦したという。それでも、大手監査法人の大リストラははじめてだったから、時間はかかっても多くの人は転身できたようだ。トーマツの場合、新日本と同じようにいくだろうか。

 「大手監査法人経験者を採用してみたいという需要は、新日本の早期退職者で充足した。トーマツの退職者は苦労するのではないか」(新日本関係者)との見方もある。

 一方で気になるのが、新日本と異なり、トーマツでは募集対象となったパートナーたち。早期退職を選んだ50代後半や60代前半のえらい先生たちは、何を思って転身の道を選んだのだろう。

 「辞めた先生に聞いたら、65歳が定年なので、どのみちあと2年だったそうです。今回の制度では、その2年間、働かなくても年1500万円くれるという提示だったので、手を上げたと話していました」(独立系コンサルタント)というから、驚きの処遇である。

 それでも幹部の退職者は募集枠に届かなかった。パートナーの多くは、年齢的に厳しいという現実を理解していたか、地位を捨てるだけの勇気がなかったということなのだろう。

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