大阪・梅田「最後の億ション」が成約ラッシュに沸く

 関西で最高級マンションとなる「グランフロント大阪オーナーズタワー」(地上48階、総戸数525戸、平成25年8月入居開始予定)のモデルルーム内覧会が始まった。建設場所は、JR大阪駅のどまん前、“関西最後の超一等地”と呼ばれてきた再開発地区「うめきた」(通称・梅田北ヤード)の中。1期販売47戸の最高は4億円1500万円(約300平方メートル)、最多価格が1億4000万円の、関西最後の一等地をのぞいた。

「経営者様でございますか?」

 予約しようと新聞広告のフリーダイヤルに電話する。「ご職業をおうかがいしてよろしいですか?」と聞かれたので「自営です」と答えると、「ご経営をされておられるのですね」。超リッチ層しか相手にしていないことをにおわせる。予約は電話だけでは完了しない。来場には、郵送されてきた案内状が必要という。


看板も表札もないモデルルーム
 「レセプションハウス」と称するモデルルームは、北区中之島のリーガロイヤルホテルの隣にあった。外には看板や垂れ幕はない。予約した日時に出かけていくと、表に営業マンらしき人が待っていた。

 名前を告げるとキョトンとされた。歩いてくることは「想定外」だったらしい。みると、運転手付き超高級車から降りてくる来場者もいた。

 モデルルームといっても立派な鉄筋づくり。南欧風で、淡いピンク色のしゃれた外観、領事館かプチホテルのような感じだ。金色の巨大な自動扉が開くと、制服の美女が「いらっしゃいませ」と出迎えてくれた。

 ロビーは吹き抜けで、巨大なシャンデリアの下、御影石のフロアに高級なソファー。マンションに同じ仕様のロビーが設けられるという。年収、予算、資金計画などを尋ねるアンケートを記入し、「うめきた」についての3D映像を見せられた。それからやっと見学へと進んだ。

 ほかの見学者をチラリと見る。40代くらいの夫婦とおぼしきカップル。奥方は、一目でブランド物とわかるバッグをもっている。見るからに「重役」風の高齢の男性は一人で来ていた。「ナニワ金融道」に出てきそうなストライプスーツだった。

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