損失隠しと根っこは同じ
濱田さんは「オリンパスは内視鏡の会社です。いわゆるBtoBのビジネスだから、BtoCのように外からの目はあまり意識しません。シェアも営業利益率も高いために、潰れないし食べていけると思えば、皆、黙っているのではないでしょうか」と語る。
内視鏡で世界市場のシェア70%という国際的優良企業でもあり、会社に盾突かなければ定年まで雇用は守られ安泰である。ちなみに、組織内で「抹殺」された境遇の人でも、エレベーターなどで同僚と2人きりになれば、会話が生まれるというケースはよく聞く。しかし、オリンパス社内では一切、そうしたことはないのだという。
高山修一社長
自らの事を「見せしめ」だという濱田さん。「残っても待遇は変わらないのは覚悟しています」とまで言い切る。それでも、なぜ残らなければならないのか。
「オリンパスが好きだから残っているのです。今までにも、自分のように声を上げたけど、嫌がらせを受けたりして、辞めることになった人もいるのではないかと思うのです。だから、自分は会社に残って声をあげていきたいのです」
つまり、根っからのオリンパスマンだから。高山社長も同じオリンパスマンとして、部下の訴えをどう聞くだろうか。