「66歳社長定年」のパナソニック、大坪社長の進退は?

大坪社長はそれでも年収1億900万円

 「もっと問題なのは、次の成長戦略がまったく見えないこと」(証券関係者)という声も。会計上、資産となる「繰り延べ税金資産」は、将来に見込める利益があってはじめて計上できる。

 もし利益が見込めないことになれば、来年3月末にも、これを取り崩す必要に迫られる。また、三洋電機の買収に8000億円を投じているが、「三洋の資産の減損処理が必要ではないのか」と、証券アナリストから再三にわたり質問されている。

 赤字の幅は広がる可能性があるわけで、この結果、株価が低迷。12月22日現在、648円となっており、今年1月の1200円台から半分近くにまで落ち込んでいる。

 2011年3月期決算でパナが公表した役員報酬は、中村会長1億2600万円、大坪社長は1億900万円だった。「子会社の三洋電機も含めると1万数千人規模でリストラを進めているのに、高額報酬を取るトップが責任を取らなければ、誰が責任を取るのか。リストラ後に人がついてこない」(パナOB)ともいえる。

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